
お酒を飲んでいないのに、いつも顔が赤い

ニキビだと思ってケアしているのに、一向に良くならない

ちょっとした刺激で顔がカッと熱くなり、ヒリヒリする
こんなお悩みがあったら要注意!
それは単なる肌荒れやニキビではなく、「酒さ(しゅさ)」という皮膚の病気かもしれません。
この病気はまだあまり知られていませんが、悩んでいる人は決して少なくありません。
この記事では、「酒さって何?」という基本から、原因、治療法、そして日常生活でできるセルフケアまで、専門知識がなくても分かるように、すべてを解説していきます。

神戸大学 医学部 医学博士 取得。
敏感肌の研究を専門とし、皮膚のバリア修復に注目した新しいスキンケア理論を開発。
日本美容皮膚科学会、セラミド研究会などに所属。
「酒さ」って、いったいどんな病気?

酒さとは、主に顔の中心部(頬、鼻、額、あご)に、赤み、ほてり、ニキビのようなブツブツなどが現れる、慢性の皮膚疾患です。
良くなったり悪くなったりを繰り返すのが特徴で、一度発症すると長く付き合っていく必要があります。
よくある誤解→医学博士が解決
「お酒の飲み過ぎが原因?」 → いいえ、違います。
「酒さ」という名前からお酒が原因だと思われがちですが、直接の原因ではありません。お酒を飲んだ時のように顔が赤く見えることから、この名前が付きました。(ただし、アルコールは症状を悪化させる一因にはなります)「大人ニキビと同じ?」 → いいえ、違います。
赤いブツブツができるためニキビと間違えやすいですが、酒さにはニキビの特徴である「コメド(面皰)」という毛穴の詰まりがありません。ニキビの薬を使っても治らない、むしろ悪化することがあります。「人にうつる?」 → いいえ、うつりません。
酒さは感染症ではないので、人にうつる心配は全くありません。

主に30代〜60代の女性に多く見られますが、弊社で行ったアンケートでは、20代、30代、男性の方も少なくありませんでした。
また、色白の方に多い傾向があるとも言われています。
酒さの症状と4つのタイプ
酒さの症状は、進行度等によっていくつかのタイプに分けられます。複数のタイプが混在することもあります。
【第1度】赤ら顔タイプ

(紅斑毛細血管拡張型)
顔がほてって一時的に赤くなる「フラッシング」という症状から始まります。
だんだんとその赤みが消えなくなり、常に顔が赤い状態になります。
よく見ると、皮膚の表面に細い血管が糸ミミズのように透けて見える(毛細血管拡張)こともあります。

お風呂上がりのような赤みが、ずっと続いているイメージです。
【第2度】ブツブツタイプ

(丘疹膿疱型)
第1度の赤みに加えて、ニキビのような赤いブツブツ(丘疹)や、膿を持ったブツブツ(膿疱)ができます。かゆみやヒリヒリ感を伴うこともあります。

芯のないニキビが繰り返しできる感じです。そのため、ニキビと間違えられやすいです。
【第3度】鼻がゴツゴツするタイプ

(鼻瘤・腫瘤型)
主に鼻の皮膚が厚く、硬くなり、表面がデコボコとこぶのように盛り上がってきます。いわゆる「団子鼻」のような状態です。このタイプは、男性に多く見られます。

鼻の形が変わってしまうほど、皮膚が盛り上がるイメージです。
【特殊】目の症状タイプ
(眼型酒さ)
皮膚だけでなく、目に症状が出ることがあります。目の充血、乾燥、異物感(ゴロゴロする感じ)、まぶたの腫れ、ものもらいができやすい、といった症状が現れます。
皮膚の症状と同時に出ることも、目だけに出ることもあり、眼科の病気と間違われることも多いです。
なぜ酒さになるの?考えられる原因

残念ながら、酒さの「これだ!」という原因は、まだ完全には解明されていません。
様々な要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。
酒さ症状の主な要因リスト
遺伝的な体質: 家族に酒さの人がいると、なりやすい傾向があります。
免疫システムの異常: 本来、体を守るはずの免疫機能が過剰に働き、皮膚で炎症を起こしてしまうと考えられています。
血管の異常: 顔の血管が刺激に対して過敏に反応し、拡張しやすくなっている状態です。
皮膚のバリア機能の低下: 肌の表面を守る機能が弱まり、外部からの刺激を受けやすくなっています。
ニキビダニ(デモデックス): 誰の顔にもいる常在ダニですが、酒さの人の皮膚では異常に増えていることが多く、炎症に関わっていると言われています。
紫外線: 酒さを悪化させる最大の要因の一つです。
酒さの悪化要因リスト
これらの根本的な要因に加えて、下記のような「悪化因子」が引き金となって症状が出たり、ひどくなったりします。
紫外線
急激な温度差(寒い屋外から暖かい室内へ、など)
長風呂、サウナ
ストレスや緊張
アルコール
香辛料のきいた食べ物(唐辛子、カレーなど)
熱い飲み物、食べ物
間違ったスキンケア(ゴシゴシ洗顔、刺激の強い化粧品など)
一部の薬剤(ステロイドの長期使用など)
もしかして…と思ったら、まずは皮膚科へ!

自己判断は禁物です。間違ったケアは、かえって症状を悪化させる原因になります。
酒さは、アトピー性皮膚炎やニキビ、脂漏性皮膚炎など、他の皮膚疾患と症状がよく似ています。
「これって酒さかな?」と思ったら、まずは勇気を出して皮膚科専門医に相談しましょう。
皮膚科では、症状や生活習慣について詳しく問診し、肌の状態を丁寧に診察して診断します。
必要に応じて、拡大鏡で血管の状態を見たり、ニキビダニの検査をしたりすることもあります。
酒さの治療法:どんなことをするの?

酒さは「完治」を目指すことが難しいため、「症状を上手にコントロールし、良い状態を保つ」ことを目標に治療を進めることが基本です。
治療の基本は、塗り薬や飲み薬に加え、レーザー治療が取り入れられることもあります。
① 塗り薬(外用薬)
メトロニダゾール(ロゼックス®ゲル): 抗菌性や抗炎症作用があります。酒さの原因の一つとされる活性酸素の働きを抑えます。またニキビダニやニキビ菌の増殖を抑えます。赤みとブツブツの両方に効果が期待できる、基本的な治療薬です。
アゼライン酸: 海外では標準的な治療薬です。日本では化粧品扱いですが、皮脂の分泌を抑え、炎症を抑える効果などがあります。

自己判断でステロイドの塗り薬を顔に長期間使うと、酒さのような症状(酒さ様皮膚炎)を引き起こしたり、本物の酒さを悪化させたりすることがあります。絶対にやめましょう。
② 飲み薬(内服薬)
抗生物質(テトラサイクリン系): 菌を殺す目的ではなく、その「抗炎症作用」を期待して、少ない量を長期間飲みます。ブツブツとした炎症が強い場合に処方されることが多いです。
ドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン等があります。
③ レーザー・光治療(自費診療)
塗り薬や飲み薬で改善しにくい赤みや、透けて見える毛細血管に対しては、レーザー治療や光(IPL)治療が有効です。
Vビーム(色素レーザー)やIPL(光治療): 赤みの原因である拡張した血管を破壊することで、赤みを改善します。数回の治療が必要で、ほとんどの場合保険は適用されません。

最も大切!日常生活でできる酒さのセルフケア


酒さの治療は、クリニックでの治療と日常生活でのセルフケアが両輪です。
スキンケアの鉄則:「優しく洗い、しっかり保湿、絶対日焼け止め」
洗顔: 洗顔料をしっかり泡立て、泡で顔をなでるように優しく洗います。摩擦が起きにくい、低刺激のジェル洗顔料がおススメです。
ゴシゴシこするのは厳禁。熱いお湯は避け、人肌程度のぬるま湯ですすぎましょう。
保湿: 洗顔後はすぐに、敏感肌向けの低刺激な化粧水や乳液、クリームで保湿します。後述する「セラミド」が配合された製品がおすすめです。
日焼け止め: 紫外線対策は一年中、毎日必須です。刺激の少ない「ノンケミカル(紫外線散乱剤使用)」タイプで、SPFの高すぎない、SPF30・PA+++程度のものを選び、優しく塗りましょう。
帽子や日傘も活用してください。

酒さの方におススメの成分2選
セラミド: 酒さの方は、お肌のバリア機能が低下していることが非常に多いです。セラミドは人の肌に実際に存在して、バリア機能を作っている成分。これをスキンケアで補い、バリア機能の強化を狙いましょう!
アゼライン酸:抗菌・抗炎症・皮脂分泌抑制作用があり、特に、【第2期】のブツブツタイプの酒への効果が期待できます。皮膚科ですすめられることもありますが、アゼライン酸が配合されたスキンケア商品も市販されていますので、低濃度のものから試してみると良いでしょう。
食事と生活習慣の見直し
日々の生活で悪化因子を避けることが、良い状態を保つためのカギとなります。
避けた方が良いもの(一般的に):
香辛料の多い食事(唐辛子、コショウなど)
熱々のラーメンやコーヒー
アルコール
気をつけたい生活習慣:
サウナや長風呂を避ける
激しい運動は控えめにする(ウォーキングなどがおすすめ)
ストレスをためず、リラックスする時間を作る
マスクは摩擦が少ない、肌触りの良い素材を選ぶ

何が自分の症状を悪化させるのかを知ることが大切です。「これを食べた後、顔がほてったな」など、食事日記をつけてみるのもおすすめです。
より本格的な酒さのことを知りたい方は、こちらの記事から、専門的な情報や最新情報にアクセスくださいね!

まとめ:ひとりで悩まないで~LINE無料相談~

酒さは、見た目に症状が出るため、精神的にもつらく、自信を失ってしまう方も少なくありません。
でも、あなたは一人ではありません。酒さは決して珍しい病気ではなく、正しい知識を持って、専門医と一緒に治療とセルフケアを根気よく続ければ、症状をコントロールできる可能性もアップします!
「もしかして?」と思ったら、まずは皮膚科のドアを叩いてみてください。それが、快適な毎日を取り戻すための、一番確実な第一歩です。

ちょっと相談してみたい…なら、酒さや敏感肌の方からスキンケア相談も多くいただいている、コスメコンシェルジュに、LINEで聞いてみてくださいね。

私自身も敏感肌!お悩みや気になることがあれば、お気軽にご相談くださいね。
なお、酒さ・酒さ様皮膚炎の方の、発症の時、通院や治療の実態、効果のあったスキンケア、日常生活のお悩みなど、リアルな口コミ情報集めました!



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