本日は、学会で最新情報を仕入れて来た医学博士・高岡にこの疑問をぶつけ、朝塗り・夜塗りの違いや、紫外線による光老化から肌を守るための、ビタミンCの抗酸化力を生かした効果的な塗り方を聞いてみました。
ビタミンC美容液は朝塗りOK！その根拠は？
ビタミンCは朝塗っちゃダメなんですよね？光毒性でシミになるから！
光毒性とは？ 朝の生レモンパックがNGなワケ
「光毒性」とは、強い紫外線と反応し皮膚に炎症などを起こしやすくする性質のことです。
レモンやベルガモット等、一部の柑橘類に含まれる「ソラレン」や「ベルガプテン」という成分（総称して「フロクマリン」といいます）は、光毒性があるため、生のレモンやベルガモットベルガモット精油などを朝塗って紫外線を浴びると、シミができやすくなります。
「ビタミンC＝レモン」のイメージから来る誤解
一般的に「ビタミンC＝レモン（柑橘類）」というイメージがあると思います。
レモンに含まれる「ソラレン」に光毒性があるなら、ビタミンC自体も光毒性があるだろう、という誤解から「ビタミンCは朝は塗らない方がいい」というウワサが出来たのではないでしょうか。
ビタミンC美容液も朝塗って大丈夫です
多くのビタミンＣ美容液に入っている「ビタミンC誘導体」には、沢山の種類があります。
・3-O-エチルアスコルビン酸
・テトラヘキシルデカン酸アスコルビル
・アスコルビン酸Na
・パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na（APPS）等
これらのビタミンC誘導体にも、もちろん光毒性はありません。
ビタミンC誘導体はほぼ合成で作られており、光毒性のあるフロクマリン（ソラレンやベルガプテン）を含むレモン等から抽出されるものではなく、光毒性は起こり得ないのです。
ですから、ビタミンC美容液は朝塗っても大丈夫です。
レチノールは朝塗ってもいいの？の疑問にはこちらで回答しています。
使用中の化粧品に光毒性があるか心配？
顔用の化粧品には、光毒性の原因となる成分「フロクマリン」（ソラレンやベルガプテン）が含まれていることはほぼないので、安心して頂いて良いと思います。
万が一、柑橘系の精油を配合している化粧品があったとしても、化粧品ではフロクマリンを除いた「フロクマリンフリー」グレードの精油を使用するのが一般的ですし、配合量的にもフロクマリンは問題にならない量だと考えられます。
もちろん、シェルシュールには光毒性の懸念のある原料は一切使っていません。
なお、精油には「化粧品」ではなく「雑貨」扱いのものがあり、化粧品とは規制や法律が異なりますし、フロクマリンが含まれていることがあります。
その時は「フロクマリンフリー」という表示があれば、ソラレンやベルガプテンは含まれておらず、光毒性の心配はありませんので、チェックしてみてください。
朝レモンを食べるとシミができやすくなる？
レモンを食べても光毒性の影響があるから、朝は食べちゃダメって聞きました。
確かに、ソラレンを食物から摂取することでも、光毒性の効果は出ますが、大量に摂取するのでなければ、そこまで神経質になる必要はないと思います。
ただ、ソラレン等のフロクマリンは特に果皮に多く存在しますので、皮ごと食べるようなものと、柑橘類の中では、グレープフルーツは他の柑橘より果汁にフロクマリンが多いので、少し気を付けた方がいいかもしれませんね。
ビタミンC美容液「朝塗り・夜塗り」どっちが効果的？
ビタミンCの抗酸化力を最大限に生かすなら朝塗り！
ビタミンCには、お肌に嬉しい効果が沢山ありますが、特に活性酸素を除去する「抗酸化効果」があり、紫外線のダメージから皮膚細胞を守り、シミやソバカスなどの色素沈着を防いでくれます。
その「抗酸化力」を最大限に生かすには、
- 朝、紫外線を浴びる前に塗る
- 夜、紫外線を浴びた後に塗る
どちらが効果的なのか、という研究発表がありました。
紫外線によって生じた活性酸素によって肌の細胞のDNAが損傷を受けたり、コラーゲンなどが損傷を受けます。
しかし、ビタミンCを後から塗っても、損傷を受けた後でその損傷を修復するのはかなり大変だと考えられます。
そこで、あらかじめビタミンCのような抗酸化成分を塗っておくことで損傷を防いでくれるので、あらかじめ塗っておいたほうが光老化を防ぐには効果的ですよ、というデータが出ていました。
ビタミンC美容液は修復のために夜も塗る！
紫外線によるダメージは、どんなに予防しても100%防ぐことは難しいです。
そこで、夜は受けてしまったダメージを減らす（修復する）ためにも、ビタミンC美容液を塗ることが大切なんですよ。
結論：ビタミンC美容液は 朝・夜 どちらも塗る！
ビタミンC美容液の効果的な塗り方
これまで解説して来た通り、ビタミンC美容液の朝塗りNGは誤解であり、ビタミンCに光毒性はないので、朝塗っても何ら問題はありません。
その上で、紫外線による光老化から肌を守るための、ビタミンCの抗酸化力を生かした効果的な塗り方は、
- 朝は紫外線によるダメージを減らす
（予防する）ために塗る。 - 夜はそれでも受けたダメージを減らす
（修復する）ために塗る。
特に、ビタミンCはあらゆるところで必要とされ、長く留まっていることができないので、朝も夜も、しっかり塗ることをおススメしますよ。
ビタミンCの抗酸化力についてお話してきましたが、ビタミンCには他にもうれしい美容効果がたくさんあります。
- コラーゲン生成⇒シワの改善、たるみ毛穴、開き毛穴の改善
- 皮脂分泌抑制⇒テカリ対策、開き毛穴対策
- メラニン生成予防⇒シミの予防
- メラニン色素の還元⇒シミや炎症後色素沈着、ニキビ跡を薄くする
ビタミンC誘導体の入った製品は、こちらを参照してくださいね。
なお、DSRのショッピングサイトでは「ビタミンC誘導体」で商品を探して頂けます。
ビタミンC誘導体の、美白成分としての使い方が気になった方は、こちらを参考下さい。
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