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【レチノールの噂の真偽を検証】シミが増える?日焼けする?朝塗っちゃダメ?紫外線に弱い?医学博士が解説

レチノールを塗るとシミが増える?日焼けする?朝はNG?光老化・紫外線対策

レチノールについて、こんなウワサを聞いたことありませんか?

お客様
レチノールは紫外線に当たるとシミになるから、朝塗っちゃダメなの?
お客様
レチノール塗ると、日焼けするからやめた方がいいの?
リモート中村
実際にこういったご相談を頂くことがあって、これはレチノールの誤解を解かなくては!と思って。

今回は、シェルシュール商品の開発・製造を担当する、医学博士高岡(社長です)と、コスメコンシェルジュ中村が、その噂を徹底検証し、レチノールの正しい知識や効果的な使い方などをご説明して参ります。

ビタミンA「トレチノイン・レチノール」

社長
よく混同されがちな2つのビタミンA「トレチノイン・レチノール」を、まずは簡単にご紹介しておきましょう。

トレチノイン(レチノイン酸の一種)
・ターンオーバー促進効果が強いが、それによって角質層を薄くするおそれがある。
・医薬品成分で、医療機関での取り扱いのみ。

レチノール(レチノール・レチノール誘導体)
・トレチノインと比べるとターンオーバー促進効果は穏やかで、ターンオーバーを整える。
・化粧品や薬用化粧品に配合できる。

ビタミンAの種類については、詳細はこちらの記事をご参考下さい。

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噂①レチノールを日中塗ると日焼けしやすくなる?

レチノールは朝は塗っちゃダメ?

答えはNO!

社長
レチノールやレチノール誘導体を使用していると、紫外線への感受性が高くなることがありますので、シミができたり、日焼けしやすくなる可能性があります。紫外線対策は必須です。
スタッフ西川
じゃあやっぱり、朝塗らない方がいい?

朝レチノールを塗ると、その時だけすぐに紫外線への感受性が高くなる、ということではありません。

レチノールを継続使用するうちに、そういった変化が起こり得る、ということです。

社長
ですから、特に「朝」塗らない方がいい、ということはなく、朝塗っても、夜塗っても、同じように紫外線対策をしっかりして頂くことが大切です。

 

レチノールには抗酸化力があるので朝も塗ろう!

嬉しいことに、レチノールやレチノール誘導体には抗酸化力があるので、紫外線を浴びて発生し、シミなどの原因となる活性酸素を除去する働きもあります。

活性酸素を防ぐ効果を期待できるので、レチノール入化粧品は朝も塗って頂くことをおススメします。

リモート中村
レチノールは夜だけ!では、もったいないですね。

 

抗酸化成分の朝塗り?夜塗り?問題は、こちらで詳しく解説しています。

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噂②レチノールを塗って紫外線に当たるとシミになる?

レチノールが紫外線で分解され、シミになる?

答えはNO!

確かに「レチノール」は紫外線で分解されやすいですが、分解されたものが原因で、シミになることはありません。(後述しますが「レチノール誘導体」は分解されにくいです)

むしろ、紫外線のエネルギーを、肌の代わりに受け止めてくれているので、紫外線対策になります。

 

レチノールには光毒性がある?

答えはNO!

「光毒性」とは、紫外線のダメージを受けやすくする性質のこと。

例えば、一部の柑橘類に含まれるベルガプテンやソラレンという成分は、光毒性があるため、その製油などを朝塗って紫外線を浴びるとシミができやすくなります。

レチノールやレチノール誘導体には「光毒性」はありません。

 

レチノールを塗ったら、シミが増えた?薄くなった?

答えは、場合によってYES!NO!

レチノールやレチノール誘導体は、「排泄タイプ」の美白成分として知られています。

美白成分・予防タイプ
・排泄タイプ←レチノール
・還元タイプ

シミの部分は、他の部分よりもターンオーバーが遅くなっていることが分かっています。

「排泄タイプ」は、メラニン色素を多く含んだ細胞(シミ)を早く垢として排泄することで、シミを薄くするという美白効果があります。

 

レチノールを塗って紫外線対策をきちんとすれば

シミの排泄 > シミの増加
→シミが薄くなった♪ となる可能性があり、

 

レチノールを塗っても紫外線対策を怠れば

シミの排泄 < シミの増加
→ シミが増えた(涙) となる可能性があります。

 

紫外線を浴びてどんどん新しいシミが作られてしまうと、レチノールやレチノール誘導体の美白効果を感じられなかったり、日焼けをしたと感じたり、シミが増えたように感じてしまうんですね。

レチノールやレチノール誘導体の抗酸化力や美白効果を活かすためにも、紫外線対策をしっかりしておくことが大切です。

 

リモート中村
もちろん、レチノールを塗っていても、塗っていなくも、紫外線対策はスキンケアの基本のキ!
スタッフ西川
紫外線による光老化や発がんリスクを避けるためにも、紫外線対策はしっかり行ってくださいね!

 

噂③紫外線に当たるとレチノールは効果がなくなる?

社長
化粧品に配合されているのが、「レチノール」か「レチノール誘導体(レチノールエステル)」かによって、その説明は変わります。

 

「レチノール」は紫外線や熱で分解されやすい?

答えはYES!
レチノールは熱や紫外線に不安定

レチノールは不安定で、紫外線や熱によって分解されやすいです。

ですので、紫外線に当たると効果がなくなるというのは正しいです。

もちろん、配合されているレチノールが紫外線に当たったといって一瞬で全てのレチノールが分解するということは考えにくいです。

化粧品として考えるのであれば「紫外線にあたると徐々に効果がなくなっていく」という表現のほうがよいかもしれません。

化粧品

 

なお、レチノールが有効成分として配合されている薬用化粧品(医薬部外品)では、多少レチノールが分解されたとしても、効果のある量がしっかり残っていることまで確認されていいます。

また、ピュアレチノール(レチノール誘導体でなく、レチノールそのもの)を安定的に配合し製造する技術も出てきています。

リモート中村
技術の進歩で、効果が薄れにくい化粧品が増えているんですね。

 

「レチノール誘導体」は、紫外線に分解されやすい?

答えはNO!

酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、リノール酸レチノールなどのレチノール誘導体は、紫外線に対して比較的安定で、分解されにくく、効果をかなり維持することができます。

紫外線や熱に安定しているレチノール誘導体

 

現在販売されている化粧品の多くは、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノールといったビタミンA誘導体が使われているかと思います。

不安な方は購入する前に成分を確認してみてくださいね。

 

リモート中村
なお、レチノールやレチノール誘導体配合の化粧品は、必ず直射日光があたらない場所で保管し、できるだけ早めに使い切りましょう。

 


 

さてさて、弊社でもよくお問い合わせをいただいた噂を検証してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。

 

DSRのレチノール誘導体配合の化粧品を詳しくご紹介した記事も、参考にされてみてくださいね。

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