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低刺激にこだわった赤ちゃん用洗浄料「ベビーソープG」開発秘話

ベビーソープG製品情報

2年以上の歳月をかけ、開発を行ってきた「ベビーソープG」
ようやく2015年7月22日発売のはこびとなりました。

*こちらの商品は販売を終了しています。

開発のきっかけ

きっかけはよくある話ですが、私に子供ができたこと。

いざ赤ちゃんをお風呂に入れようと思ったとき
納得できる市販の洗浄料がないことに気付きました。
一般的な赤ちゃん用の洗浄料も洗浄成分として石鹸が一般的ですね。
石鹸が一番お肌にやさしいと思っている方も多いと思いますが、
実は石鹸も界面活性剤。比較的洗浄力の強い洗浄成分の一つです。
決してお肌にやさしい洗浄成分ではありません。

そこで、親として、自分の赤ちゃんに安心して使える納得の洗浄料が欲しい!
そう考えた私はベビーソープの開発を始めました。
同時に保湿美容液も開発を始めましたが、
これはすでに開発が終わり「ベビーマトリックスF」として販売をしています。

デリケートな赤ちゃんのお肌

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赤ちゃんのお肌はみずみずしくすべすべで、やわらかくて弾力があり、
キメも整っていることから理想的なお肌の代名詞のように言われていますね。
しかし、実際には、赤ちゃんの皮膚は大人の1/2の厚さしかなく、
新生児以降は皮脂の分泌も少なく、また角質層のバリア機能は弱く、
実は一般的には乾燥肌であることが多いんです。
ですから、保湿バリア機能を大切にするスキンケアがとても大切になってきます。
(これは大人でお肌の弱い敏感肌の方のスキンケアに通じるところがあります。)

理想的な赤ちゃんの洗浄スキンケア

生後2~3カ月の乳児は、皮膚の分泌物が活発で、
皮脂の分泌も比較的多いので、わりとしっかりと洗浄する必要があります。
しかしそれ以後は、皮脂は少なくなり、皮膚のバリア機能は弱いので
やさしくマイルドな洗浄を心がけることが大切です。
石けん(脂肪酸せっけん)はアルカリ性なので皮脂の少ないお子様の場合には
皮膚環境を悪化させ、肌トラブルを起こす場合があるので
弱酸性の合成界面活性剤を使用した方がむしろ良いと皮膚科の先生も推奨しています。
(ただし超低刺激な洗浄成分でなければなりません)
石けんが低刺激だと勘違いしている方も多いのですが、脱脂力は普通に強く、刺激は大きいのです。
また水道水中のカルシウムやマグネシウムイオンと結合して
石けんカス(スカムといいます)ができ、皮膚に吸着してきしみ感のもとになります。
このスカムは角質層のバリア機能の回復を妨げます。
安全性が高く、低刺激でマイルドな洗浄成分であれば
弱酸性の合成界面活性剤のほうがむしろ赤ちゃんには適しているわけです。

3つのこだわり

  • 徹底的な低刺激へのこだわり
  • 徹底的な防腐剤フリーへのこだわり
  • 徹底的な肌にやさしい洗浄成分へのこだわり
  • 徹底的な保湿へのこだわり

低刺激へのこだわり

赤ちゃんのお肌は、まだバリア機能が十分に発達していないので
ちょっとした刺激も受けやすい状態です。
ですから、できるだけ刺激となり得る成分は使用したくありません。
あとから述べる防腐剤や界面活性剤もそうですが
一般的に全く問題のないもので、大人なら安心して使えるものでも
赤ちゃんとなると不安ですよね。
本来お肌が持っていないものは、香料や着色料はもちろんのこと、
安定剤なども極力省きました。
ですから開発で一番苦労したのは、安定性です。
分離しないようにするために長い間試行錯誤しました。

防腐剤フリーへのこだわり

私は防腐剤について否定的なことを言うつもりはありません。
しかし、赤ちゃんのお肌には余計なものはできるだけつけたくありませんよね。
とはいえ、化粧品が腐ってしまってはかえって赤ちゃんのお肌に良くありませんから
できるだけ赤ちゃんのお肌に負担が少なくなるよう
防腐効果をもった保湿剤を使うことで腐りにくくし、防腐剤フリーにしました。
化粧品原料の中には防腐剤が添加されているものがあり、
それがほんの微量化粧品に入っている場合があります(キャリーオーバーといいます)。
ごく微量なのでほとんど問題ありませんが(成分表示では記載義務はありません)
やはり赤ちゃんに使うものとしては気になりますので、
キャリーオーバーでさえも防腐剤が入っていないようにしています。

肌にやさしい洗浄成分へのこだわり

先ほども述べましたが、石けん(脂肪酸石けん)より低刺激で
マイルドな合成界面活性剤はたくさんあります。
赤ちゃんの洗浄にはそのような低刺激でマイルドな合成界面活性剤の使用を
皮膚科医も推奨しています。
一般的な化粧品原料としての洗浄成分(界面活性剤)は
液体(水溶液)で売られていることが多いのですが
ほとんどが防腐剤などが添加されています。
そこで、極めて低刺激でマイルドな界面活性剤で、
なおかつ防腐剤などのキャリーオーバー成分のないものを探すのに苦労しました。

保湿へのこだわり

洗浄後にしっとりして、乾燥しないのが洗浄剤の理想ですね。
洗浄後に乾燥してしまう主な理由としては、
角質層のバリアが壊れてしまう(セラミドが失われる)ことや
天然保湿因子(NMF)や皮脂(油分)が失われてしまうことです。
グリセリン脂肪酸エステルという界面活性剤が配合された洗浄剤では
皮膚からのセラミドの流出を抑えるという働きがあるそうです。
またできるだけマイルドな洗浄成分で洗うことで
バリアの破壊や皮脂、天然保湿因子などの保湿に必要な要素を失わないよう
やさしく洗うことができます。
ベビーソープGではそのあたりにもこだわって開発をしました。

わが子への愛情から生まれたといっても過言ではない、この「ベビーソープG」
たくさんのこだわりが詰まっています。

開発者と子供

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