成分オタの中村(コスメコンシェルジュ)も興味津々、日焼け止めのマニアックな開発秘話を聞いてみました!
ウォーターベースなのに水にある程度強い秘密
日焼け止めの基本知識復習
日焼け止めの機能は、主に「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」を配合することで実現します。
オイルベース:水に強い/べたつく
「紫外線吸収剤」メインの日焼けどめは、吸収剤の多くが油性のため、オイルベースになることが多いです。
油分の中に、水性成分が分散されています。
ウォーターベース:水に弱い/さっぱり
モイスチャーマトリックスUVは、カプセル化した「紫外線吸収剤」と、「紫外線散乱剤」のバランスを追求した、さっぱりした使用感のウォーターベースです。
水分中に、油性成分が分散されています。
それぞれの特徴はこちらで解説→モイスチャーマトリックスUVは、ウォーターベース?オイルベース?
紫外線散乱剤の「コーティング成分」による耐水性の違い
紫外線散乱剤を使った日焼け止めの場合、そのコーティング成分によって、耐水性が変わってきます。
シリカなどの親水性成分コーティング
ウォーターベースで使用されることが多く、さっぱりしている代わりに水に弱い印象です。
シリコーンや油性成分のコーティング
ウォーターベースでも分散に油分が多く含まれることが多く、またコーティング成分の働きで、肌に密着して落ちにくい(水に強い)ものが多いです。
なお、シリコーンコーティングは石けんでも落ちにくくなります。
ウォーターベースなのにある程度水に強くする方法とは?
使用している酸化チタン、酸化亜鉛は、アミノ酸系の界面活性剤でコーティングしていて、粉体側に界面活性剤の親水基、外側に疎水基がくるので油と同じ挙動をします。
そのため分散に油分が必要なのですが、入れ過ぎれば、オイルベースのようなべたつき(油性感)が出てしまいます。
そこで、できるだけ油性感の少ない油分:スクワランとジ(カプリル酸/カプリン酸)プロパンジオールを配合しています。
なお、シリコーンコーティングほどの強さはないので、「ある程度」水に強い、という表現にしています。
モイスチャーマトリックスUV
*現在はこの商品は「モイスチャーマトリックスUV+」として リニューアルしております!
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