カルシウムは敏感肌改善に必須!と言っても過言ではありません。
え?骨じゃなくて、お肌にカルシウム?
しかも、肌に直接塗るの?
本日は、まだあまり知られていない「カルシウムイオン」「タイトジャンクション」について分かりやすく解説し、カルシウムが敏感肌の改善に欠かせない理由を説明します。
お肌には2つの重要なバリアがある
美肌の基本のキは、「お肌のバリア」が正常に機能していること!それは皆さまご存じですよね。
→お肌のターンオーバーが正常に保たれ、健康で強い、美しいお肌が維持される
逆に、バリアが損なわれていると、お肌のターンオーバーに異常をきたし、キメは失われ、お肌の乾燥は進み、少しの刺激で炎症を起こす敏感肌に…。
その「お肌のバリア」、実はお肌に2つあるんです!
お肌の第一のバリア
お肌の一番外側に存在し、お肌と外界を隔ててくれている角質層が第一のバリアです。
この第一のバリアには、セラミドなどの細胞間脂質と天然保湿因子などが水分を保持しながら、角層表面では皮脂膜が常在菌バランスをコントロールしながら体を守っています。
この第一のバリアを補修・維持するためには、角質細胞間脂質であるセラミド、天然保湿因子、そしてエモリエント成分をバランスよく補うことが有効です。
お肌の第二のバリア「タイトジャンクション」
角質層のさらに下の、顆粒層にある「タイトジャンクション」と呼ばれるバリアが、これまであまり注目されてこなかった、第二のバリアです。
外からの異物の侵入を守りつつ、肌の水分等のの流出を防いで角層を正常な状態に保つ役割をしています。
この第二のバリアを維持するためには、何が必要なんですか?
カルシウムです
へ?カルシウム?肌に?
第二のバリア「タイトジャンクション」を強化する
ターンオーバーの司令塔「カルシウムイオン」
顆粒層には「カルシウムイオン」が多く存在しており、肌のターンオーバーは、このカルシウムイオンの濃度勾配に従って進みます。
しかし、タイトジャンクションがバリアとしてしっかり機能していない場合、この「カルシウムイオン」が角質層へ流出してしまい、ターンオーバーが乱れ、その結果第一のバリアの形成も不十分になってしまいます。
敏感肌の方は、このタイトジャンクションに異常があり、お肌全体のバリア機能が低下している可能性がありますので、対策を取って頂きたいのです。
タイトジャンクション強化にはカルシウム!
そこで、カルシウムをお肌に補うと、タイトジャンクション形成が促進され、バリア機能が強化されます。
もちろん、もともとあった「カルシウムイオン」が角質層に流出することも防いでくれるようになるので、ターンオーバーが正常化して行きます。
なお、タイトジャンクションのバリア機能は、環境ストレス(例えば紫外線)や加齢によって低下することが知られていますので、敏感肌でなくとも、積極的に補いたい成分です。
タイトジャンクションを強化すると敏感肌が改善する
真皮の神経線維が表皮にまで伸びることで、外部刺激に過敏に反応してしまうようになることが、敏感肌を作ってしまいます。
しかし、弱っていたタイトジャンクションが強化されると、神経線維が表層に伸長することを防ぎ、お肌の敏感さを軽減させていく、という研究結果も出ています。
参考文献:Homeostatic pruning and activity of epidermal nerves are dysregulated in barrier-impaired skin during chronic itch development
カルシウムは「第一バリア」のセラミドも増やす
カルシウムを塗ると、
カルシウムの嬉しい効果まとめ
カルシウムはお肌の第二のバリア(タイトジャンクション)を向上させることで、カルシウムイオン濃度勾配を正常化させます。
これによりターンオーバーの正常化が進み、お肌の第一のバリアも強化され、キメが細かく整った美しい肌質に導きます。
<カルシウムの効果>
・セラミド(やコレステロール)などの細胞間脂質の産生促進
・角層細胞を強く成長させる
・タイトジャンクションの強化
・角層水分量の増加
・キメが細かくなる
・お肌を過敏さを軽減
カルシウムが肌を守り、肌本来のうるおう力を高めるとはっ!
カルシウムは、比較的低刺激な成分ですから、敏感肌の方の毎日のスキンケアに、積極的にお勧めしたいですね。
なお、化粧品の表示名称は、「ホスホリルオリゴ糖Ca」です。
カルシウム配合化粧品については、こちらを参考にされて下さいね。
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