まずはその化粧品の使用を中止することが大切!
その上で、トラブルの原因を知り、その原因に合わせた対処・スキンケアをし、健康なお肌を取り戻していきましょう。
今回は、過去にお客様から相談を受けた症状をとりあげ、考えられる原因や対処法をまとめてみました。
化粧品を付けた時にどんな肌トラブルが起きましたか?
起こった「肌トラブル」がどのようなものだったかを考えましょう。
化粧品を塗って【どのくらい後】に、【どんな症状が出たか】により、原因が異なります。
お客様からよくご相談いただく6つの症状をまとめ、その原因と対処法、スキンケアのポイントをご紹介します。
1.塗った直後に湿疹・赤み・かぶれが起き、何時間も症状が治まらない、もしくは悪化する場合
原因と対処法
即時型のアレルギーの可能性もありますが、特に食品などでアレルギーの心当たりがなければ、非アレルギー性の刺激性接触皮膚炎の場合がほとんどだと思われます。
化粧品の中に合わない成分(刺激となる成分)が配合されている可能性があります。
すぐに化粧品の使用を中止し、化粧品成分を洗い落としましょう。原因物質が取り除かれれば、通常は症状が治まるはずです。
何時間も湿疹・赤みなどがひかなかったり、悪化したりする場合は他に原因があるかもしれませんので、皮膚科へ行ってください。
スキンケアのポイント
刺激性接触皮膚炎はバリア機能が低下していると起こりやすいので、バリア機能に着目した保湿スキンケアがお勧めです。
肌に合わない成分が配合されている場合は、どの成分が合っていないのか特定が難しい場合が多いです。
できるだけ成分の数が少ないシンプルな化粧品を使う方がよいです。
2.塗った直後に湿疹・赤み・かぶれが起き、時間がたてば治まる場合
原因
お肌のバリア機能がかなり低下していて、何にでも刺激を感じて反応してしまう肌状態。
肌バリアは、洗顔のしすぎ、ストレス、ホルモンバランス、体調、加齢などに影響されて低下します。
※生まれつき肌バリア機能が低い体質の場合もあります。
スキンケアのポイント
一旦化粧品の使用をやめて、症状が治まるかどうか様子をみてください。
お肌が乾燥する場合は、低刺激でシンプルなものを、湿疹など生じないことを確認してからご使用ください。
洗顔をしすぎず、スキンケアもシンプルに。
こすったり刺激を与えることは避けましょう。
≫まだダブル洗顔してるの?敏感肌のセラミドケアはクレンジングから見直すべき理由とは
3.塗った直後に染みる場合
ピリピリ感やほてり、ムズムズ感があるものの、湿疹や炎症を生じたりしない場合。
この場合、大きくわけて2つの原因が考えられます。
原因1
乾燥しすぎ、炎症が起こっている部分がある、目に見えない傷がある。
クリームなどは染みることが少なく、化粧水などの浸透しやすいものが染みる場合が多いです。
お肌のバリア機能が低下して、神経線維が表皮の表層まで伸びていて感じやすい状態になっています。
スキンケアのポイント
水っぽい化粧品(化粧水など)が染みやすいので、スキンケアの順番を変えてみたり、染みるアイテムは省いて乳液やクリームのみのケアにしたりするとよいです。
バリア機能に着目した天然保湿因子やセラミドの配合した化粧品がお勧めです。
原因2
例えば水溶性ビタミンC誘導体、レチノール、アゼライン酸といった刺激となりやすい成分が配合されている。pHがかなり低い(ピーリングなど)、pHが高い(洗顔料など)。
これらの成分が配合されていると必ず刺激となるわけではありませんが、刺激を感じやすい方がおられますのでご注意ください。
スキンケアのポイント
刺激のある成分を使いたい場合は、濃度の低いものから使い始めるとよいです。
また、使用頻度も、最初は週に1、2回から始め、
最初は刺激を感じても、使っているうちに慣れてくることがよくあります。
pHの低い・高いものについては、お肌の状態によっては使える場合もありますが、基本的には刺激を感じるようなら使わない方が良いです。
4.使用し始めて数日後に湿疹・痒みなどができる場合
原因
成分が合っていないわけではないが、お肌状態とスキンケアが合っていない、化粧品の使い方が合っていない。
※アレルギーになってしまった場合もあります。
使用して1~2日後に湿疹や炎症が起こった場合は、遅延型のアレルギー性皮膚炎の可能性もあります。
また遅延型のアレルギーになる(感作する)まで1週間~数年かかる場合もあるので、長く使用していた化粧品でも突然アレルギーになる場合もあります。
この場合の湿疹や炎症は化粧品を塗ったところに限らず広い範囲で見られます。
スキンケアのポイント
化粧品をもう一度見直した方がよいかもしれません。
敏感肌や乾燥肌の方の場合は、美肌成分が負担になることもあります。その時のお肌の乾燥やダメージ具合に合わせて、必要なスキンケアを心がけてください。
5.使用し始めて数日後にニキビや吹き出物ができた場合
原因
ニキビや吹き出物の種類や、できている部位にもよります。
乾燥性のニキビや吹き出物なら、原因は2つ考えられます。
1.保湿が足りていない
2.化粧品の油分が多すぎる
フェイスラインやおでこの髪の生え際などにニキビができる場合は、シャンプーやコンディショナーの影響や整髪剤の刺激による影響なども考えられます。
また洗顔の際にすすぎ残しがある場合もあります。
スキンケアのポイント
ニキビや吹き出物の原因を見極めて、水分や油分の適した化粧品を使うのがおすすめです。
また、肌に合わない洗顔料・洗顔方法でもニキビができることがあるので、洗顔も見直した方がよいかもしれません。
大人ニキビは、体質によってなりやすい方がおられます。ストレスや食生活などにも普段から気を付けておくことも大切です。
またバリア機能の低下によって角化異常が生じてニキビになる場合もあります。
≫ ニキビの原因別、ニキビ予防におすすめのスキンケア成分を解説
6.使用し始めて1週間以上後に肌トラブルが起こった場合は?
原因
1週間トラブルがなく、使えていたということは、肌に合っている可能性が高いです。
しかし、肌トラブルが起こったのなら、それは化粧品以外のことが原因かもしれません。
- 急に大きなストレスがかかった
- 生活リズムが変わるなど環境の変化があった
- 食事内容が変わった
- 女性の場合は生理直前もしくは生理が始まった
何か、心当たりがないか、見直してみてくださいね。
また、隠れたところにアレルギーなどの原因がある場合もあります。
環境や飲んでいる薬やサプリメント、食品など、それまで大丈夫だったものに突然アレルギーとなる場合もあります。
スキンケアのポイント
実際に肌トラブルが起こっているので、新しい化粧品はいったん使用を中止し、今まで使えていたものに戻して様子を見てみましょう。
使う化粧品も、できるだけ数を少なく、シンプルなものが良いです。
化粧品を戻しても症状が変わらないようでしたら、他に原因がある可能性が高いと思われます。
トラブルをスキンケア改善のきっかけに
せっかく買った新しい化粧品でお肌にトラブルが起きると、がっかりしてしまいますよね。
しかし、しっかりと原因を分析することで、ご自身の肌への理解が深まり、スキンケア改善のきっかけになることもあるんですよ。
今回ご紹介した肌トラブル6パターン、原因の見極め方とスキンケアのポイントが、お役に立てたら嬉しいです。
なお、上記に挙げた原因はあくまで可能性です。
お肌はお客様一人一人違いますし、同じお客様でも体調などによってお肌の状態が変わることもよくあります。
コロナ渦でマスク生活が増えることで、酒さの方も増えています。また、脂漏性皮膚炎などはスキンケアによって悪化させることもあります。
肌荒れがひどい場合は、スキンケアで治そうとはせず、皮膚科を受診されることもご検討くださいね。
日頃からスキンケアをしながらご自身のお肌を観察して、肌の状態や調子をチェックしてみてくださいね!
【こちらの記事もご参考に】
≫油分の合わない方・脂漏性皮膚炎の方におすすめの保湿ケア方法
お肌の悩みや、お手入れ方法などでお困りでしたら、お気軽にご相談ください。
スキンケアのプロ、シェルシュールのコスメコンシェルジュが、お肌に合ったスキンケア方法をご提案します。
人気記事ランキング