実は先日、超敏感肌の方のためのセラミド美容液「モイスチャーマトリックスIS」に、
こんなご質問を頂きました。
陰イオン界面活性剤について見解を教えていただきたいです。(要約)
セラミドが保湿バリアを発揮するには界面活性剤が必要
お肌の角質層では、セラミドは「ラメラ構造」を作ることでバリアを形成し、その保湿力を発揮しています。
お化粧品でこのラメラ構造を作るためには、「界面活性剤」が不可欠です。
界面活性剤なしでは、セラミドが層状に並ばずバラバラになってしまい、水分を上手にサンドイッチできません。
界面活性剤には様々な能力がありますが、セラミドをラメラ構造にし、お肌のバリアを形成することもできる、多才な成分なのです。
界面活性剤の「種類」と刺激の強弱
界面活性剤は多才な成分ですが、皆様が懸念される通り、界面活性剤は成分によって刺激などのリスクも少なからずあります。
強 陽イオン界面活性剤
↑ 陰イオン界面活性剤
↓ 両 性 界面活性剤
弱 非イオン界面活性剤
ただ、刺激の強弱は分類で決まるものではなく、それぞれの界面活性剤によっても強弱があり、陰イオン界面活性剤の中でも刺激が強いもの、弱いものがあります。
一般的に、陰イオン界面活性剤は、非イオン界面活性剤と比較して少し刺激がある、と言われていますが、例えば、低刺激で知られているアミノ酸系の界面活性剤は実は陰イオンに分類されます。
頂いたお問い合わせの通り、モイスチャーマトリックスISには陰イオン界面活性剤(ラウロイルラクチレートNa・ステアロイルラクチレートNa)を配合していますが、アミノ酸系の界面活性剤と同様に、極めて低刺激な陰イオン界面活性剤です。
なお、モイスチャーマトリックスISには4種類の界面活性剤を配合していますが、なるべく刺激の弱いものを、ラメラ構造を整えるために最適化して配合しています。
両 性 界面活性剤:水添レシチン(天然由来、後述)
非イオン界面活性剤:ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10
陰イオン界面活性剤:ラウロイルラクチレートNa
陰イオン界面活性剤:ステアロイルラクチレートNa
界面活性剤の「配合目的」と刺激の強弱
また、界面活性剤の刺激は、その配合目的によっても大きく変わります。
「洗浄剤」として配合された界面活性剤は、バリア機能を形成する細胞間脂質とくっついて溶かしてしまいます。
しかし、「乳化剤」として配合された場合、予め「油分とくっついて」配合されているので、それ以上の油分とくっつき、バリア機能を壊すことはできません。
ただ、乳化目的でも、必要以上に使用すれば刺激も大きくなります。
シェルシュールでは、セラミドがお肌のバリア機能を形成するための、必要最小限、ギリギリの濃度を見極めて界面活性剤を配合していますので、この点でも刺激を最小限に抑えています。
セラミド濃度が低い美容液からおススメする理由
以上のように、厳選した刺激の少ない界面活性剤を、ラメラ構造を構築するために、ギリギリの量を配合しています。
しかし、セラミド濃度が高ければ、ラメラ構造を作るための界面活性剤の必要量も多くなり、お肌が極度に弱い方には刺激になる可能性も高くなります。
超敏感肌の方には、セラミド濃度が低いものから、と、ご提案しているのはこのためです。
モイスチャーマトリックスNSに入っているヒト型セラミドの濃度(0.6%)であれば、まれにお肌の負担になるケースもあるかもしれません。
しかし、モイスチャーマトリックスISのヒト型セラミドの濃度(0.2%)であればそれほど高濃度にはなっておらず、お肌の負担になることは極めてまれです。
超敏感肌の方のために作ったモイスチャーマトリックスISには、脂漏皮膚炎や酒さの方など、超敏感肌の方のクチコミも多く頂いております。
界面活性剤は「水添レシチン」の低濃度セラミド美容液
また、超敏感肌で、やはり界面活性剤に不安を感じられる方には、さらにセラミド濃度を抑えた美容液をご用意しています。
ベビーマトリックスFにも、ヒト型セラミドをラメラ構造にするために界面活性剤を配合していますが、厳選した「天然の水添レシチン」だけを使用しており、その他の界面活性剤は使用しておりません。
水添レシチンは主成分がホスファチジルコリンというリン脂質で、ヒトの体の中にもあるもので、刺激も極めて低いものです。
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