レチノールって種類があってよく分からない・・・どれを選べばいいの?
美肌効果は欲しいけど、A反応とか刺激は怖い…敏感肌はどう選べばいいの?
この記事では、レチノール美容液も手掛ける医学博士が、化粧品によく配合されている6種類のレチノールの特徴を説明し、さらに敏感肌の方向けに、レチノール化粧品選びのポイントを解説します。
レチノール6種類:特徴一覧表
レチノールとはビタミンAの一種です。
お肌のターンオーバーを促進し、様々な効果もたらしてくれる、大人気の美肌成分です。
レチノールの基礎知識はこちらから
ただ、レチノールは美肌効果が高い分刺激も強いため、敏感肌の方には扱いが難しい成分でもあります。
また、レチノールは、熱や紫外線、空気によっても酸化されやすく、成分として不安定という特徴もあります。(酸化されると美肌効果がなくなってしまいます)
そこで、今までの開発、論文や原料メーカーの研究資料、お客様のフィードバッグをもとに、医学博士が化粧品によく使われるレチノール6種を体感評価した表がこちらです。
刺激の★は、多い程刺激が強いことを表します。
レチノール6種類の特徴
【誘導体】パルミチン酸レチノール
表皮のヒアルロン酸の産生を高める効果。
真皮のシワ改善。
さらに、パルミチン酸による保湿効果も期待できる。
*医薬部外品の有効成分として、シワ改善効果は承認されていない。
【誘導体】リノール酸レチノール
表皮のヒアルロン酸の産生を高める効果。
真皮のシワ改善。
さらに、リノール酸によるメラニン産生抑制効果も期待できる。
*医薬部外品の有効成分として、シワ改善効果は承認されていない。
【誘導体】酢酸レチノール
表皮のヒアルロン酸の産生を高める効果。
真皮のシワ改善。
*医薬部外品の有効成分として、シワ改善効果は承認されていない。
純粋レチノール・ピュアレチノール
化粧品表示名は「レチノール」
真皮のヒアルロン酸の産生を高める効果。
真皮のシワ改善。
*医薬部外品の有効成分として、シワ改善効果が承認されている。
レチナール
真皮のヒアルロン酸の産生を高める効果。
真皮のシワ改善。
不安定で分解されやすいため、日本では化粧品にはほとんど使われていません。
レチノイン酸トコフェリル
誘導体のままレチノール受容体に働きかけて作用する。
真皮のシワ改善効果、保湿効果。
*医薬部外品の有効成分として、シワ改善効果は承認されていない。
体内におけるレチノールの様々な形態の違いがあり、それが、効果の高さ&刺激の強さの違いを作っています。
≫レチノールは低濃度じゃ意味ナシ?敏感肌が知るべきレチノール基礎のキソ
なお、レチノイン酸は、美容クリニック等で処方される、非常に効果の高いビタミンAの形態です。その分刺激も非常に強く、皮むけなどの症状が出てしまい、敏感肌の方にはおススメできません。
活性が高い=効果が高いほど、刺激も強くなる
このことを、敏感肌の方は必ず覚えておいてください。
医学博士にレチノール選び2つ疑問を聞いてみた
お客様からよく頂く2つの疑問を、医学博士に直接聞いてみました。
敏感肌におすすめのレチノール濃度は?
正直申し上げて、レチノールは刺激が強い成分なので、敏感肌の方にはおすすめしません。
えぇ、そんなっ!
ただ、レチノールの形態によっても異なりますが、0.01%以下であれば刺激も低くなるため、多くの方が使えるかもしれません。
次世代レチノールと言われる「バクチオール」を試してみるのもオススメですので、後ほどご紹介しますね。
レチノール化粧品の保存期間は?
レチノールは不安定な成分で、特に光に弱いです。できれば遮光保存して、開封後は3ヶ月以内に使ったほうが良いでしょう。
直射日光だけでなく、電気の光も当たらない方が良いので、フタや扉のついた棚にしまっておきましょう。
また、光だけでなく、酸素に触れることでもレチノールの酸化は進みますので、開封後は効果が少しずつ低下してしまう可能性があります。
酸化しにくいレチノール誘導体(パルミチン酸レチノール・リノール酸レチノール等)を選ぶか、空気に触れにくい構造のエアレス容器を選ぶのもオススメです。
敏感肌レチノール化粧品を選ぶときのポイントは?
シンプルなレチノール美容液を選ぶ
レチノール以外の美容成分などが配合されていると、敏感肌には、相乗効果で刺激になる可能性があります。
まずはレチノール以外の美容成分がほとんど入っていないシンプルなものから試すのがおすすめです。
低刺激の「レチノール誘導体」から試す
レチノールの濃度は公開されていないことが多いので、敏感肌は低刺激のレチノール誘導体の化粧品から試してみましょう。
濃度が分からない場合は、実際に使った方の刺激に関する口コミを参考にするのも良いですね。
また、効果効能についての説明以外にも、刺激に対する配慮や工夫が書かれているかどうかも、敏感肌の方にとっては選ぶ時の目安になるでしょう。
ミニサイズやサンプルで試す
商品に配合しているたった1つの成分のみでは、商品の刺激性や効果などが分かりません。
ミニサイズやサンプルで実際に試してみましょう。
レチノール美容液を試す時は、「段階的な使用方法」を参考に、お肌を馴らしながら使うといいですよ↓
長期保管できるものを選ぶ
敏感肌の場合、レチノールは頻度を調整して取り入れることが多いので、短期間で使い切れない可能性があります。
そのため、長期の保管を考慮し、遮光してある容器のほうがより安心です。
容器の遮光性についての表記がなくとも、無色透明よりも色が付いていた方が、ラベルなどで覆ってある方が、多少なりとも遮光する効果は期待できます。
結論!敏感肌におススメ「レチノール誘導体」2種
敏感肌の方がレチノールにトライするなら「レチノール誘導体」をおススメします。
化粧品に表示されている名称では、以下2つのレチノール誘導体が特におススメです。
・パルミチン酸レチノール
・リノール酸レチノール
(低刺激・高安定)
レチノール化粧品によく配合されている、純粋レチノール・ピュアレチノールより、レチノール誘導体(パルミチン酸レチノール・リノール酸レチノール)の方が、刺激がより低く、長期保存に対応した安定性があります。
なお、パルミチン酸は保湿を、リノール酸は美白をサポートしますので、目的に合わせてお選びくださいね。
レチノール誘導体の優秀さの理由は、こちらで解説しています↓
おまけ:次世代レチノール「バクチオール」って?
基本的に、炎症や肌荒れのひどい方や超敏感肌の方には、どんな種類のレチノールもおススメしません。
炎症や肌荒れが収まってきてから、トライしてみてくださいね。
炎症や肌荒れがおさまるなんて…待てません!
今すぐレチノール美容してみたいのに(涙)
そんな敏感肌の方には、次世代レチノール「バクチオール」を検討されてはいかがでしょうか。
レチノールと似た働きを持ちながら、レチノールよりも刺激が低く、安定性に優れた、敏感肌の方にとって理想的な、大注目の美肌成分ですよ!
詳しくは、次の記事を読んでみてくださいね。
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