敏感肌の原因は化粧品にあり?
植物エキスの有効性とリスク
私は大学、大学院、企業の研究所で植物の研究を行ってきました。
植物には「生薬」のような有効成分が含まれていますから、それを化粧品等に利用するためです。
しかし、単一の成分を精製し単離したものではない「植物エキス」には、有効成分だけでなく様々な成分が混在しているため、良くない作用をもたらすことがあります。
中には、敏感肌を助長するようなものも・・・。
植物エキスと敏感肌の関連
神経線維の伸長を促すNGF(神経成長因子)
皮膚にある「神経線維」が異常に伸長していることが、アトピーや敏感肌の原因になっていることが明らかになって来ていました。
この神経線維を伸長させてしまう物質が、NGF(神経成長因子)という物質です。
NGF(神経成長因子)主に神経の細胞から分泌され、発生や神経の成長、脳の発達、創傷治癒などにはとても役立つ大切な物質です。
しかし、皮膚の細胞で過剰に分泌されると神経線維が異常に伸長して前述のように敏感肌になると考えられています。
そこで、
「植物エキスが、このNGFの分泌を促しているのではないか?」
という仮説を立てました。
植物エキスはNGFの分泌を促すのか?
そこで、いくつかの植物エキスを皮膚の培養細胞に投与して、NGFの分泌を測定する研究を始めました。
- NGFの分泌を「促進」するもの
- NGFの分泌を「抑制」するもの
- NGFに「影響しない」もの
敏感肌化粧品に植物エキスを導入?
シェルシュールでも、植物エキスを導入したのは最近のことで以前は全く配合していなかったのです。それは、NGFは炎症性サイトカインなどによっても誘導されるので、植物エキスによってNGFや炎症性サイトカインが誘導されるのを恐れてのことでした。
しかし、最近では、化粧品原料を精査する中で、炎症性サイトカインやNGFを促進することがないと考えられる、植物エキスを見つけることができました。
植物エキスには刺激になるものもある、という、曖昧なイメージで全てを否定したままでは、優秀な有効成分をみすみす失うところでした。
「植物性や合成などのイメージに惑わされず、成分を科学的な知見や安全性から合理的に判断する。」
敏感肌だからコレもアレもダメ?
敏感肌の方は、肌荒れ等の辛いご経験から「何でも避ける」という方も多いかと思います。
そして、スキンケアを楽しむ余裕も、なくなっていらっしゃるかもしれません。
シェルシュールでは、流行やイメージ等ではなく、敏感肌の方のために、科学的根拠を持って成分を選び抜いています。
そう思って頂けるようにするのはもちろんのこと、
そう、スキンケアに期待して、そして楽しんで頂けるよう、一歩進んだ敏感肌化粧品をお届けして・・・
これからも敏感肌の皆様のお声に耳を傾けながら、地道な研究・開発を進めて参りたいと存じます。
↓植物エキス導入について、さらに説明しております!
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