
Tゾーンはベタつくのに、頬はカサカサして赤みが出る…

ニキビができやすいのに、合わない化粧品を使うとヒリヒリする…

それ、脂性敏感肌かもしれません。
皮脂が多いのに敏感肌、という一見矛盾するような肌状態ですが、実は同時に起こることが多い肌トラブル。

脂性肌向けのスキンケアで、敏感肌を悪化させてることも多いから、この記事でチェックしてみてね。
この記事では、敏感肌の研究をしている医学博士と、日々敏感肌の方のお肌のお悩みに答えるコスメコンシェルジェ中村が、脂性敏感肌になる原因から、具体的な対策までをQ&A形式で徹底解説します。

神戸大学 医学部 医学博士 取得。
元神戸大学バイオシグナル研究員、元奈良女子大学非常勤講師。敏感肌研究や、化粧品・健康食品の開発に携わる。
日本美容皮膚科学会、セラミド研究会などに所属。
Q1: 脂性肌・敏感肌ってどんな状態?

A:それぞれ異なる特徴を持つ肌トラブルです。

脂性肌ってどんな肌?どんな悩み?
皮脂腺からの皮脂分泌が過剰な状態を指します。
顔全体やTゾーン(額から鼻にかけて)がベタつきやすく、毛穴が目立ちやすいのが特徴です。
化粧崩れもしやすい傾向があります。
敏感肌ってどんな肌?どんな悩み?
外部からの刺激に対して肌が過敏に反応してしまう状態です。
赤みやかゆみが出て、ヒリヒリ感などを感じやすく、新しい化粧品を試すのが怖い、と感じる方も多いでしょう。
お肌の分類について気になった方は、こちらを参考にしてくださいね。
≫4つの肌タイプ診断方法とスキンケア【医学博士監修スキンケア入門ゼミ】
Q2: 皮脂が多くても敏感肌になるの?

敏感肌って、皮脂が多い人より、乾燥してる人がなるイメージ。

A:皮脂の過剰分泌が、肌環境を変化させ、敏感な状態を引き起こすことがあります。
皮脂が増えることで、以下のようなメカニズムで敏感肌に傾いていきます。
皮脂が多い→皮膚常在菌が乱れる
食事など影響を受けて皮脂の成分も変化することもありますし、過剰な皮脂は、肌に存在する常在菌のバランスを崩しやすくなります。
皮脂の酸化による刺激:
増えすぎた皮脂は酸化し、「過酸化脂質」という物質に変化します。この過酸化脂質が、肌に炎症を引き起こす原因となることがあります。
皮脂が多い→「乾燥」に気づきにくい
皮脂が多いと肌表面がしっとりしているため、肌の奥(角質層)が乾燥していることに気づきにくいことがあります。
その結果、適切な保湿ケアができておらず、肌のバリア機能がさらに低下してしまう、という悪循環に陥ることも。
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そもそも、なぜ皮脂分泌が増えるの?

生活習慣(食生活、睡眠不足、ストレス)やホルモンバランスの乱れ(特に女性は生理前)などが挙げられます。そもそも、遺伝的に皮脂の量が多い体質もあり得ます。
これらの要因が複数重なることで、脂性敏感肌の状態が生まれると考えられています。
Q3: 脂性敏感肌、どんな症状が出やすい?

A:ベタつきと同時に、赤み、かゆみ、ヒリヒリ感など、さまざまな不快な症状が現れます。
脂性敏感肌かも?症状サイン5選
- Tゾーンのベタつきと同時に、頬や口元に赤みやかゆみがある。
- 化粧品をつけたときに、肌がヒリヒリしたり、染みたりする。
- ニキビや肌荒れができやすい。
- 毛穴の詰まりや黒ずみが目立つ。
- 化粧ノリが悪く、すぐに崩れてしまう。
症状が悪化する要因は?
皮脂の量が増えやすい暖かい季節だけでなく、体調の変化が起こりやすい季節の変わり目や、強いストレスを感じているときに、症状が悪化しやすい傾向があります。
その他にも、間違ったスキンケアや日常的な生活習慣が悪化させていることがあるので、説明していきます。
Q4: 脂性敏感肌の正しいスキンケアを教えて

保湿した方がいいのか、保湿しない方がいいのか、分かりません!

A:「余分な皮脂はしっかり落とし、肌内部はしっかり保湿する」ことが基本です。

正しい洗顔方法で皮脂をオフ!でも洗いすぎはNG!
過剰な皮脂が常在菌バランスを崩したり、酸化して刺激物質に変化し炎症を引き起こすこともあるので、皮脂をしっかり落とすことがとても大切です。
ですが、お肌が敏感だと、洗顔でバリア機能がさらに低下しやすくなっているため、やりすぎ洗顔も危険です。
洗浄時間を変える
まずは今使っている洗顔料で、皮脂がしっかり落ちる最短の洗浄時間を見つけてみてください。肌が乾燥するほど長く洗うのは避けましょう。

皮脂もしっかり落ちているけど、お肌も乾燥するほど長く洗うのはNG!
洗顔料選び
洗浄力が高い洗顔料は、敏感肌にとって刺激になることも!優しい洗浄力の洗顔料を選びましょう。

洗顔時間が1分以上かかっても皮脂が落ち切らない場合は、洗浄力が汚れと合っていない証拠。洗顔料の見直しが必要です。
洗顔の強度調整はこちらの記事を参考に!
≫その洗顔が乾燥肌を作ってます【ほぼ無料・洗顔強度の調整法】
洗顔前のひと工夫
洗顔前にあぶらとり紙で余分な皮脂を軽く吸い取ることで、洗顔時間を短縮し、肌への刺激を減らせる場合があります。
泡洗顔
きめ細かい泡で優しく洗うことで、摩擦による刺激を軽減できます。
オイルフリーのセラミド化粧品でしっかり保湿!

「ベタつくから」といって化粧水だけで済ませるのはNG!肌内部は乾燥している可能性が高いです。

でも、クリームや乳液のベタつきが苦手なんです・・・

そこでおすすめなのが、「オイルフリーのセラミド配合化粧品」です。
セラミドは肌のバリア機能を構成する重要な成分で、油分に頼らず肌内部をしっかり保湿してくれます。ベタつきを感じにくいのに、しっとりとした潤いを実感できるはずです。

保湿=油分を補う、と思っている方、この記事↓絶対読んでください!
≫乾燥から肌を守るのは、油分よりもセラミド等の保湿成分!【医学博士監修】油分でフタはウソ?
Q5: スキンケア以外で、改善できることは?

A:日常生活の見直しも非常に重要です。
スキンケアだけでなく、日々の生活習慣が肌の状態に大きく影響します。

スキンケアでどれだけ皮脂を抑制する成分を取り入れても、寝不足などによってスキンケアの皮脂抑制効果が相殺されちゃったら、もったいない!

十分な睡眠
睡眠不足は皮脂の過剰分泌を引き起こし、肌のバリア機能を低下させます。普段から睡眠時間が短いと感じるなら、10分でも20分でも早く寝ることを意識してみましょう。
バランスの取れた食事
脂質の多い食事は皮脂分泌を促進する可能性があります。脂質の代謝をサポートするビタミンB群(豚肉、レバー、魚介類、納豆など)を意識して摂るようにしましょう。
ストレスの管理
ストレスも皮脂分泌の増加や肌のバリア機能低下の原因となります。適度な運動や趣味の時間を作るなど、自分なりのリフレッシュ方法を見つけることが大切です。

女性の方は生理前に要注意!

生理前のケア
生理前など、黄体ホルモンが優位になる時期は皮脂が増えやすく、肌のバリア機能も揺らぎやすくなります。
この時期は特に、油分の少ない食事を意識したり、しっかり睡眠をとるなど、いつも以上に丁寧なケアを心がけましょう。
肌の敏感さも変化するので、その時期の肌状態に合ったスキンケアを取り入れることも大切です。
脂性敏感肌まとめ
脂性肌なのに敏感肌?
→皮脂の過剰分泌は、実は敏感肌を引き起こしやすい。
脂性肌だからしっかり洗って保湿は不要?
→インナードライ肌になりがちだから、保湿は必須!NG保湿をしないよう、Q4をしっかり読んでね。
女性は生理前は要注意!
Q5を読んで、日常生活から改善してみて。
脂性敏感肌は、適切なケアと生活習慣の見直しで改善が期待できる肌トラブルです。
焦らず、ご自身の肌と向き合い、今日からできることを始めてみましょう。

なお、一番に取り組むべきは「保湿」です。

カウンセリングでも、脂性肌の方が、保湿不足でトラブルを招いていることが多いです。

オイルフリーのセラミド配合化粧品で、内部からしっかり保湿してバリア機能を高め、トラブルに強いお肌を育てて行きましょう。
他にも脂性敏感肌の参考になる記事を投稿しておりますのでご覧く


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