
と、西川が憤った前回から、社長の成分徹底解説、スタートです!
皮脂を良く落とすけど、お肌の潤いは奪わず低刺激?
デシルグルコシドが得意なのは「皮脂」「細胞間脂質」?




<主成分の違い>
皮脂:トリグリセリド・スクワレン
細胞間脂質:セラミド・脂肪酸・コレステロール
同じ「脂」でも、これだけ主成分が違い、異なる性質を持ちます。
<デシルグルコシドの洗浄力の特徴>
・皮脂はよく落とす
・細胞間脂質はあまり落とさない
どちらかというと、表面の油汚れを落とすかわりに、角質層まで深く浸透して油分を奪う力はないと考えられます。
低刺激の秘密は・・・タンパク質の変性
角質層の「角質細胞」は、ケラチンという繊維状のタンパク質が主成分で、その他にも様々なタンパク質が存在しています。
また、デシルグルコシドは「イオン性」のないノニオン界面活性剤で、
一般的に、ノニオン界面活性剤はタンパク質をあまり変性させません。
だから、刺激がとても少ないのです。

台所用(食器用)洗剤にも使われる理由

実はこれ、とんだ「濡れ衣」なのです。
台所用洗剤に配合されている場合は、主として配合されている強い洗浄成分の肌への刺激を抑えてマイルドにするために配合され、「手肌にやさしい」をコンセプトにしている場合が多いと思います。

ここだけの話・・・こんな優秀な界面活性剤なので原料単価が高いんです。

成分単体で化粧品を判断しないで!
化粧品にはいろんな成分が入ってその特徴を形成していますので、1つの成分だけで、その化粧品を判断するのは、少し乱暴なように思います。
弊社製品を例にとって説明します。
デシルグルコシド配合のシェルシュールの洗顔料
これまで、グルコシド系の洗浄成分は皮脂やメイク汚れを落とせると書きましたが、配合している濃度や他の成分によって、洗浄能力が変わってきます。
洗浄成分:
・(カプリリル/カプリル)グルコシド(グルコシド系の洗浄成分)
・デシルグルコシド
・ココイルリンゴアミノ酸Na(アミノ酸系の洗浄成分)
・ステアリン酸グリセリル(SE)
⇒全成分はこちら
刺激を低減させつつ、適切な洗浄力になるよう、絶妙に調整しているので、ジェルをなじませて流すだけで洗顔やメイク落としができます。
ウォータープルーフのメイクや濃いメイクは落としにくいのですが、普通のメイクなら落とすことができます。
洗浄成分:
・デシルグルコシド
・ココイルリンゴアミノ酸Na
・ステアリン酸グリセリル(SE)
⇒全成分はこちら
からだが乾燥して痒い、敏感肌という方のために開発したシャワージェルです。
「落としすぎない」をコンセプトにしていますので、軽いミネラルメイクなら落とせますが、普通のメイクは落とせません。
どちらもグルコシド系の洗浄成分やアミノ酸系の洗浄成分を使用していますが、配合量や他の洗浄成分の違うので、メイクが落とせるかどうかや、洗い上がりが変わってきます。
化粧品にはいろんな成分が入っていますので、1つの成分だけでなく他の成分を見たり、実際に使ったりしてお肌に合うか確かめてみてくださいね!
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