だって有機栽培の、天然成分でできた化粧品でしょ?そりゃお肌にやさしいですよね?
前提:日本には「オーガニック化粧品」の明確な定義や規格はない
ヨーロッパでは、「オーガニック化粧品」に対する明確な定義があり、認定機関も多数あります。
日本では明確な定義や規格はないので、「オーガニック化粧品」だからと言って、何か一定の基準を満たしているのではありません。
植物由来の成分が1種類入っているだけでも、「オーガニック化粧品」と名乗ることも、現状ではできてしまいます。
オーガニック化粧品とは?~有機農作物~
有機農作物の定義
「有機農作物」JAS規格
簡単に言うと、「有機農業」によってできた農作物です。
「有機農業」有機農業の推進に関する法律
化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組み換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業をいいます。
×農薬
×遺伝子組み換え技術
有機農業は「環境」へのやさしさを追求して生まれた
植物は本来、有機肥料などの有機物を直接栄養として利用することはできません。
有機肥料は土壌中で微生物や土壌生物によって分解され、無機物になったものを植物は根から吸収して栄養にします。
特に窒素は植物にとって必須の栄養素ですが、有機物の窒素は分解されて硝酸態もしくはアンモニア態の無機窒素になってはじめて植物が利用できます。
化学肥料は効率よく植物に吸収されて栄養となりますが、化学肥料ばかり使用していると土壌中の有機物が減少して土壌中の微生物や土壌生物が減少し、土壌がやせ衰えてしまいます。
その結果、作物は病気になりやすくなり農薬がさらに必要となるなど、悪循環になり、土壌や環境、生態系に悪影響を与えてしまいます。
そこで、できるかぎり自然に近い形で有機物を補い、化学肥料や農薬を使用せず栽培を行うようにしようとしたのが有機農業です。
オーガニック化粧品の中には、もちろん、肌にやさしいものもありますが、オーガニック化粧品ならどれもお肌にやさしいだろう、と考えるのは間違いです。
オーガニック化粧品は天然成分だからお肌にやさしい?
植物由来成分は、オーガニックであろうとなかろうと、お肌に刺激になる場合もあり、天然の成分を使っているから肌にやさしいと考えるのは、間違っています。
例えばトリカブトは猛毒ですし、天然素材であるうるしにかぶれる方は多いです。
本日はまず、
オーガニック化粧品は、お肌へのやさしさを追求して生まれたのではなく、地球へのやさしさを追求して生まれたものだということ、覚えておいてください。
そして、その理念に共感できるのであれば、是非、オーガニック化粧品を購入して頂きたいと思います。
しかし、お肌へのやさしさを求めてオーガニック化粧品を購入されるのであれば、今一度お考え頂きたい、と思います。
なお、DSRでは環境に配慮して、一部の原料でエコサートなどの
また、小さなことからですが、環境保全への取組も進めております。
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