アゼライン酸ってピーリング効果があるんですか?
結論から申し上げると、アゼライン酸にピーリング効果はありません。
アゼライン酸の持つ「角化抑制効果」が誤解を招いているかもしれませんので、医学博士の社長がその誤解を詳しく解説。
さらに、アゼライン酸をおすすめしない肌質もご説明いたします。
アゼライン酸の効果
以下のような効果が認められており、海外では30年以上も前からニキビ治療に用いられています。
- 抗菌性 ニキビの発症に関係するアクネ菌が減少し、低pH環境では抗菌性を発揮
- 角化抑制 角化細胞の分化に影響を与えて角化を抑制
- 抗炎症性 UVBにより生じた炎症性サイトカインを減少
- 色素沈着抑制 チロシナーゼ活性阻害作用で炎症後色素沈着を抑制
- 皮脂分泌抑制 5αリダクターゼ活性を阻害して皮脂分泌を抑制
アゼライン酸の効果については、こちらの記事に詳しく書いています。
アゼライン酸の角化抑制効果
角化とは
基底細胞→有棘細胞→顆粒細胞→角化細胞と分化、成熟しながら上層へ移動し、角質層を形成する過程を「角化」と言います。
角化異常(過剰タイプ)ニキビ等
角化が過剰に進むと、角層が過剰に作られたり、角化細胞がうまくはがれなくなることがあります。
その結果、ごわついたり、角質肥厚が起こったり、毛穴の出口がふさがる等し、ニキビ等の原因となります。
アゼライン酸が過剰な角化を抑制
アゼライン酸は「角層が過剰に作られる」ことを抑制すると考えられています。
専門的な説明になりますが、アゼライン酸により、角化細胞のトノフィラメントの数や厚み、ケラトヒアリン顆粒の数が減少するとの報告があります。
ケラチン前駆体の合成を抑制することで、角化細胞の分化に影響を与え、角化を抑制すると考えれらています。
アゼライン酸を控えた方が良い肌
同じ角化異常でも、皮膚が薄い・ビニール肌等、角化が未熟なタイプは、アゼライン酸は控えた方がいいですね。
保湿をしても日中につっぱりやすい方、キメが全然見えない方は、角化未熟タイプの可能性が高いです。
まとめ:アゼライン酸にピーリング効果はない
・角質を除去することで、分厚くなった角質層を薄くするのがピーリング。
・角化の仕組みに働きかけ、角質層が分厚くなり過ぎるのを防ぐのがアゼライン酸。
アゼライン酸には、角質を除去する効果はなく、ピーリング効果はありません。
アゼライン酸が自分のお肌に合うか不安・・・
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