敏感肌を研究して20年以上。その初期からセラミドに注目し、高濃度セラミド化粧品を商品化して来た医学博士の弊社高岡が、2023年現在、大注目している成分トップ5をご紹介します。
敏感肌の方のお悩みを解決するため、海外の最新医学情報からSNSまで、先入観に捕らわれず、あらゆる可能性を日夜探し続けています。
常在菌を味方に!肌荒れを防いで美肌を再生
以前から注目していた「常在菌」のバランスをケアできる成分を探し続けて、出会ったのがクロレラエキスです。
クロレラエキス
皮膚のpHバランスや常在菌バランスは皮膚の健康に深く関係しています。これらのバランスが乱れると肌荒れや乾燥、炎症、刺激を感じやすくなるなどの不調に陥ります。
クロレラエキスは、プレバイオティクス*として皮膚の善玉菌のバランスを整えるとともに悪玉菌には利用されにくく、さらに抗菌活性を高め、抗炎症、細胞の再生促進といった働きもあります。
また、安全性も非常に高いこともポイントです。
*プレバイオティクスとは
「プレバイオティクス」とは、微生物そのものではなく、微生物(善玉菌)の成長を促す餌となる製品や食品を指す言葉で、善玉菌の生育や活性を促し、常在菌バランスの環境を改善する、という方法。
よく似た言葉で、「プロバイオティクス」は、人体に良い影響を与える微生物(善玉菌)や、それらを含んでいる食品そのものを指す言葉。外部から微生物を足す(加える)ことで、常在菌バランスの環境を整えるという考え方。
クロレラエキスの特徴
- 善玉菌が餌にしやすく、悪玉菌は餌にしにくいという選択性
- 抗菌ケモカインの量を増やす
⇒悪玉菌に対して抗菌効果を高める
⇒悪玉菌による炎症を減らす - EGFを上回る細胞再生効果、さらに表皮強化
- 主成分は細胞壁の炭水化物なので、アレルギーにもなりにくい
- 刺激性、感作性、眼刺激、光毒性、細胞毒性などはないというデータ
- クロレラの細胞壁から得られるエキスなので、アレルギーの心配がかなり低い
【常在菌の例】
- 善玉菌(皮膚に有益):表皮ブドウ球菌
- 日和見菌(環境次第で有益にも有害にも):アクネ菌
- 悪玉菌(皮膚に有害):マラセチア、黄色ブドウ球菌
クロレラエキスの効果
- 肌の善玉菌アップ+抗菌ペプチド産生の促進により、悪玉菌を減らして炎症を抑える
- EGF様作用により、肌再生を促す
- 皮脂抑制効果
- コメドの減少
- 抗炎症、赤みの軽減
- ブルーライトの影響を減らす
炎症しがちな敏感肌に
超敏感肌でゆるぎやすいお肌や、乾燥、肌荒れなどにお悩みの方へ。
美肌を育てる常在菌を味方につけて、
菌が悪さをする「ニキビや脂漏性皮膚炎」にめちゃくちゃ良さそう~!私も使いたい!
≫ 化粧品が合わない?敏感肌トラブル6パターン!原因の見極め方とスキンケアのポイント
お肌のセラミドを増やしてくれる成分
シェルシュールアンバサダーの方に教えて頂き、慎重に調査した結果、「3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸」は、敏感肌に理想的な成分だと分かりました。
アンバサダー様に感謝です!
バリアビタミンC
ビタミンC誘導体の効果と言えば、美白、コラーゲン産生、抗酸化が基本です。
このビタミンC誘導体の一種である「3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸」は、基本的なビタミンC誘導体の働きに加え、バリア機能の改善(セラミドなどの細胞間脂質産生能の促進)、神経線維伸長抑制、抗炎症効果などが期待できます。
3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸の効果
- セラミド産生促進(複数のセラミドが増加!)
- 優れた抗酸化力
- NGF減少&炎症性物質の産生量減少により、神経線維の伸長抑制
同時に敏感肌&美肌ケア
乾燥肌で超敏感肌だけれど、ハリや透明感のある肌、エイジングケアが気になる方におすすめの成分です。
セラミド産生促進もすごく魅力的なんだけど、「神経を伸ばさない」というデータがスゴイ!
ピリピリ感じやすい方に是非使ってほしいです。
香りに癒されながら神経ケアで敏感さ改善
ラベンダー花エキスは、香りだけではなく、敏感肌にとても有効な働きをしてくれることが分かりました。
ラベンダー花エキス
ラベンダーはさわやかな芳香で緊張やストレスの緩和作用があり、化粧品にもよく好まれて使われています。シェルシュールでもラベンダー花水を使ってきました。ところが、ラベンダー花エキスに「神経線維の伸長を抑制する」働きがあることが分かりました。
通常の神経線維は真皮までしか伸びてきていませんが、乾燥が激しくバリア機能が損なわれると刺激が角質層内部まで入り込み、皮膚の細胞に刺激を与えます。そうするとNGF(神経成長因子)という物質が細胞から放出され、神経線維が表皮まで侵入し、表皮の表層まで伸びてきます。
神経が表皮まで伸びることが、敏感肌を作ってしまうんですね!
ラベンダー花エキスは、このNGFの産生を抑制するとともに、神経線維の伸長を抑制するセマフォリン3Aという物質の産生を促進します。
効果
- 神経線維伸長抑制
- 神経線維伸長を抑制する物質の産生促進
- 抗酸化作用
- 抗炎症作用
- メラノサイトの活性化を抑える(シミ抑制)
- うるおい成分の分泌促進
超敏感肌のスキンケアに
植物エキスの中には、アレルギーや敏感肌を助長するものもあるのですが、このラベンダー花エキスは逆にアレルギーや敏感肌を抑える働きが期待でき、ラベンダーのさわやかな香りも楽しめるので、超敏感肌の方に積極的におすすめしたい成分です
超敏感肌で、どんな化粧品でもピリピリと感じやすい方に、是非取り入れて欲しい成分です!
≫ シェルシュールで使用している【植物系エキス・成分】まとめ
ニキビ・酒さ・脂漏性皮膚炎に期待できる成分
アゼライン酸は、海外ではニキビ治療薬に使われており、ニキビ肌のスキンケアにとても期待できる成分です。
ただ、アゼライン酸は水に溶けないため、クリーム処方が主流でした。
しかし、ニキビや酒さ、脂漏性皮膚炎でお悩みの方は、クリームなどの油分が苦手な方が多く、皮膚科の先生からの「ローションに配合できないか」というご依頼にもお応えできませんでした。
そんな中で、水に溶けるアゼライン酸誘導体の登場は、正に救世主でした。
アゼライン酸誘導体
表示名称「アゼロイルジグリシンK」
アゼライン酸そのものと効果がほぼ同じなのですが、このアゼライン酸誘導体は水溶性なので、高濃度でもローションなどに配合可能です。
アゼライン酸誘導体の効果
- 抗炎症(炎症性サイトカインIL-6やIL-8を減らす)
- 皮脂分泌抑制(5-αリアクターゼ活性抑制)
- チロシナーゼ活性抑制
≫ アゼライン酸~ニキビ・酒さ・脂漏性皮膚炎への効果の詳しい解説
ニキビ、毛穴、テカリ対策
アゼライン酸は安全性が高く、それでいて皮脂分泌を抑制したり、炎症を抑えたり、肌のトーンバランスを整えたりといった効果があります。
ニキビ肌や脂性肌、毛穴が気になる方などに特におすすめの成分です。
アゼライン酸そのものを配合しているアドバンストエッセンスAZはゆるいジェルタイプだから、頭皮には使いにくいです。
でも、化粧水に配合できたら、脂漏性皮膚炎が出やすい頭皮にも使いやすいかも!
抗炎症+敏感肌改善のダブル効果
抗炎症剤として有能な、グリチルリチン酸ジカリウムですが、近年ではさらに、敏感肌を改善する効果が注目されています。
グリチルリチン酸ジカリウム
グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)は昔から使われている抗炎症効果をもつ成分です。
ステロイド骨格をもつ構造から、ステロイド薬と同じような副作用があるのではないかと間違った情報が錯そうして、敬遠する方も少なくないのですが、全くステロイド薬とは異なる非ステロイド系の抗炎症剤です。
皮膚への塗布での副作用はほとんどありませんし、安全性の高い成分です。シェルシュールでも昔から使っています。
抗炎症だけじゃない効果
そんなグリチルリチン酸には、敏感肌に効果的であることが最近分かって来ました。
グリチルリチン酸は角質細胞のコーニファイドエンベロープ(CE)という細胞の構造を強化する作用があります。
また、NGF(神経成長因子)の産生を抑制するとともにセマフォリン3Aという神経線維伸長を抑制する働きや、かゆみ、痛みといった刺激性を緩和する働きがあります。
グリチルリチン酸ジカリウムの効果
- 抗炎症
- 抗アレルギー(ヒアルロニダーゼ活性阻害)
- バリア機能改善(CE強化因子産生促進)
- 神経伸長抑制(NGF減少&伸長抑制成分の分泌促進)
- 刺激緩和
広く敏感肌の方に
敏感肌、乾燥肌の方、ゆらぎがちな肌の方におすすめです。
低刺激な成分で、合わないと感じる方もかなり少ない成分です。
社長が最近こだわっているやつね!さすが実力派♪ 抗炎症だけじゃないところがいい!
≫ グリチルリチン酸で炎症肌スキンケア、そのポイントをまとめた記事はこちら
敏感肌を改善!注目成分5選まとめ
以上、5つの注目の成分をご紹介しましたが、気になる成分はあったでしょうか?
- お肌の常在菌を整える
「クロレラエキス」 - セラミド産生を促すビタミンC誘導体
「3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸」 - 敏感肌を改善する
「ラベンダー花エキス」 - ニキビや酒さ、脂漏性皮膚炎に期待できる
「アゼライン酸誘導体」 - 抗炎症+敏感肌を改善する
「グリチルリチン酸ジカリウム」
スキンケアへの取り入れ方や、ご自身に合うかどうかお悩みの時は、LINEでお気軽にご相談下さいね!
人気記事ランキング